コラム

コラム column

婦人科、生殖医療、不妊治療、産科の基礎知識や知っておいてほしいことなど、患者様へご説明させていただいている内容を項目別に掲載しております。

婦人科関連

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働く女性こそ気をつけたい!後回しにしがちな心身のケア

女性は生活習慣やストレスから身体が変化しやすく、忙しいからと心身の変化を後回しにしていると大きなトラブルにつながります。働き盛りの女性だからこそ、身体から出るサインにもしっかり気付き、早めの対処を行いましょう。働く女性の悩みで増加傾向にあるのが、生理不順や婦人科系のトラブルであり、その原因のほとんどは冷えによるものです。

冷えは冷房が効いた環境で長時間過ごすことや、十分な防寒を行わないことで起こります。また、普段から冷え対策を意識するだけではなく、選ぶ食事によっても影響します。普段から冷たい飲み物を好むという方は、温かい飲み物や常温の飲み物を選ぶようにするとともに、食べる食事も冷えたものではなく温かいものを選ぶようにしましょう。もちろん、心身のケアを守るためにはストレスを溜めないことも大切です。

早い段階で悩みを打ち明けることができれば、迅速な治療につながり、早い解決を目指せるでしょう。健やかな生活を守るためにも、お気軽に足をお運びください。

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ライフステージで異なる女性のお悩み

女性は年齢に合わせて女性ホルモンの分泌が変化するため、身体の変化に伴い悩みや症状も変わります。ライフステージに合わせた変化に注目することで、どのような悩みが出やすいのか事前に把握・予防するとともに、心当たりがある方は早めのケアを目指しましょう。

思春期といわれる10代頃の女性は、成長に伴い女性ホルモンが増えていきます。その頃の悩みとして多くあげられるのが、月経不順・過度なダイエット・望まない妊娠などです。成熟期に入る20代から40代頃の女性は、乳がん・うつ・子宮関係の病気による悩みが多い傾向にあります。閉経がはじまる50代以降の女性は、更年期障害や尿もれなどの悩みが多くなるでしょう。適した治療や予防を目指すなら、専門である産婦人科に足をお運びください。

当院では産科として女性の心身を大切にする治療はもちろん、婦人科診療・婦人科検診・ワクチン摂取などに対応していて、ご相談に合わせた適切なアドバイスを行います。多くの女性が安心して生活できる状態を保てるようサポートさせていただきます。

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「妊娠したかも?」と気付くきっかけ

女性の身体は日々の生活やストレスなどで変化しやすく、体調に合わせたケアや生活を心がけることが大切です。特に妊娠したと感じた場合は、心身の健康に一層気を遣い、健やかな赤ちゃんの誕生を目指しましょう。女性が「妊娠したかな?」と感じるきっかけは、様々なものがあります。

例えば、二日酔いのようなだるさが続き、集中力を維持しにくい場合も妊娠のサインとしてあげられます。また、めまい・頭痛・胸の張りなど、普段は感じないような症状をもとに妊娠に気付く方もいらっしゃいます。妊活中で普段から毎日基礎体温を測っている方であれば、高温期が継続していることによって早めに妊娠に気付くことができます。普段から自身の体調の変化に注目し、出産に備えた準備を行いましょう。

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出産時に行う呼吸法

出産時には、痛みや緊張から呼吸が乱れやすくなります。しかし、きちんと呼吸ができなければ赤ちゃんに十分な酸素を届けることができません。そうならないように、こちらでは代表的な呼吸法を2つご紹介します。

陣痛に合わせて呼吸を変える「ラマーズ法」

有名な呼吸法である「ラマーズ法」は、良く知られている「ヒッ・ヒッ・フー」の他にも、お産の進み具合に応じて様々な呼吸法があります。

まだ陣痛が弱い時

陣痛が始まったら深呼吸をして、ゆったりと3拍子のリズムで「ヒー・フーー」と息を吐きます。子宮の収縮がおさまってきたら大きく深呼吸をしましょう。

徐々に陣痛が強くなってきた時

少しずつ陣痛が強くなってきたら、鼻から息を吸って「ヒッ・ヒッ・フー」と吐き出します。最初の「ヒッ・ヒッ」は息を短く、「フー」で長く息を吐ききります。陣痛の波が強くつらい時は、「フー・フー」と長めに息を吐き、いきみを逃しましょう。

子宮口が全開した時

子宮口が全開し、「いきんで!」と言われたら「フー・ウン!」と思いっきりいきみます。赤ちゃんの頭が出てきたら、全身の力を抜いてゆっくり「フーフー」と深く息を吐きましょう。一回のいきみで出てこなかった場合は、次の波がくるまで力を抜き、「ハッハッハッ」と息を吐き続けてください。


リラックスして出産に臨める「ソフロロジー法」

ソフロロジー法はヨガと座禅が取り入れられた呼吸法で、基本のポーズはあぐらです。できるだけ長く息を吐くことで身体がリラックスし、余計な力を入れずに出産に臨むことができます。

陣痛がくる前・きた時

陣痛の強い波がくるまでは、自分の一番ラクな姿勢で過ごし、陣痛の波がきた時にあぐらをかきましょう。呼吸は、なるべく長くロウソクを吹き消すようなイメージで「フー」と息を吐き、波が去ったら全身の力を抜きます。

子宮口が全開した時

子宮口が全開になり陣痛が強くなってきたら、波に合わせてゆっくり息を吐き、少しいきみます。息を止めずにいきむのがコツで、そう難しくはありません。
ソフロロジー法は「ゆっくりと息を吐く」ことに集中して、息を吐いた後は自然に空気が入ってくるのを待てばいいのです。そして、陣痛の波が去ったら全身の力を抜いてリラックスします。こうすると子宮にかかる内圧が下がり、赤ちゃんに酸素が届きやすくなります。

赤ちゃんの頭が見えてきたら

赤ちゃんの頭が見えてきたら無理にいきまず、再度ロウソクを吹き消すようなイメージで「フー」とゆっくり息を吐きましょう。リラックスすることで産道が緩み、赤ちゃんは自然に下りてきます。

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妊娠が分かったら注意したい主な感染症

妊婦さんが感染症にかかると、胎児に影響を与えることがあるため注意が必要です。秋田市にある当院では、産科・婦人科・産婦人科として妊婦健診を行う他、性感染症などにも対応しています。
感染症は早期発見が重要ですので、少しでも体調不良を感じた時は早めに当院へご相談ください。以下では、妊娠中に気をつけたい主な感染症についてご紹介します。

紹介している感染症はごく一部であり、他にも注意したい感染症や病気は多く存在します。日頃から感染予防と定期的な検診を行い、母子の健康管理に努めましょう。

風疹

風疹ウイルスによる飛沫感染が原因で起こり、感染すると体中に赤い発疹が出たり、38℃前後の熱が出たり、関節痛がするなどの症状が現れます。妊娠初期に風疹に感染してしまった場合、胎児が難聴や白内障・緑内障、心臓疾患などを引き起こすこともあるため注意が必要です。
幼児期に男女とも予防接種を受けている人がほとんどですが、男性は女性よりも予防接種の始まった時期が遅かったため、一度ご自分の母子手帳を確認してみてください。感染症予防は女性だけでなくパートナーの方の意識も重要となります。

水ぼうそう

水ぼうそうは水痘・帯状疱疹ウイルスによる空気感染、または飛沫感染が原因で起こる感染症です。感染すると発熱と倦怠感があり、その後全身に赤い発疹が現れます。
水ぼうそうは子どもがかかるものというイメージがありますが、幼少期にかかった覚えのない方もいらっしゃるでしょう。妊娠初期に水ぼうそうになり胎内感染してしまうと、胎児の四肢や脳、筋肉や目などに障害が出ることがあります。また流産や早産のリスクも高まります。

りんご病(伝染性紅斑)

バルボB19ウイルスによる飛沫感染が原因で起こり、感染すると頬がりんごのように真っ赤に腫れることから“りんご病”と呼ばれています。頬が腫れる他、倦怠感や発熱、頭痛や筋肉痛などの症状が出ます。妊娠中に発症して胎内感染すると、流産や死産のリスクが高まるため注意が必要です。

性器ヘルペス

性器ヘルペスは性感染症の一つで、性交渉だけでなく病変部に触れた指で触ったものから感染することがあります。一度感染すると外陰部がかぶれたり水疱ができたりします。病変が外陰部にある場合は、産道感染で赤ちゃんが肺炎や脳炎を引き起こすことがあるため、帝王切開での出産になる場合もあります。

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人工妊娠中絶に関する基礎知識

母体保護法

人工的な妊娠中絶(中絶妊娠)はどのような場合であってもできるとは限りません。
日本では母体保護法という法律によって決められており、それに反する場合は中絶することができないことになっています。人工妊娠中絶が認められるケースは次のような場合です。ひとつは、母体の健康上、妊娠の継続または分娩が困難な場合または経済上の理由がある場合。もうひとつは、暴行もしくは脅迫によって性交の抵抗・拒絶することができなかった場合です。

手術を行うのは母体保護法指定の資格を持つ医師に限ります。
人工妊娠中絶手術は、どの産婦人科でも受けられるものではありません。母体保護法では中絶手術が行える医師を「母体保護法指定医」と定めています。そのため、手術を受けるのであれば、各都道府県の医師会が指定した母体保護法指定医のいる病院に行きましょう。
当院は、母体保護法指定医のいるクリニックですので安心してお任せいただけます。

手術の時期

手術ができる時期は、母体保護法によって妊娠22週未満(妊娠21週と6日まで)と定められています。それ以降は母体にかかるリスクの大きさや倫理的な問題から、中絶手術は認められていません。

妊娠6~9週の初期中絶が母体にかかるリスクも低く、妥当な時期とされています。初産婦か経産婦かによっても少し違いますが、妊娠4~5週では子宮頸管が非常に硬く、中絶手術での子宮頸管拡張操作も極めて困難です。
一方、妊娠10週を過ぎると胎児もどんどん大きくなり、それに比例して手術も難しく、母体への負担も大きくなっていきます。妊娠12週を過ぎると中期中絶手術となり、薬剤で人工的に陣痛を起こして流産させる方法が一般的です。

日本では12週を超えて中期中絶手術を行った場合、死産の届出が必要になるため、11週目までに手術を受ける方が多いです。

手術の影響

手術によって「妊娠しにくくなるのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、手術後に感染症になったり、子宮を傷つけて子宮穿刺や腹膜炎などを起こさなければ、そのような心配はほとんどありません。

手術がスムーズに終われば子宮も元の状態に戻ります。ただし、中絶手術の精神的なストレスからホルモンバランスが乱れると、卵巣機能に異常が出る可能性は否定できません。

心身のケアをしっかり考えている産婦人科を選ぶことが重要となります。

必要な書類

妊娠中絶を行う際はいくつかの書類が必要です。

同意書・身元の確認ができる書類(免許書や保険証)・保護者の同意書(未成年の場合)などが挙げられます。同意書は基本的に受ける本人と相手の方のサインが必要です。しかし、妊娠の発覚後に相手と連絡が取れなくなってしまった場合などは、本人の同意だけで中絶することができます。また、未成年が行う際は親の同意が求められます。

事情によって親に内緒にしたいという方も少なくありませんが、中絶は立派な手術行為です。麻酔をかけて行いますし、出血を伴うこともあるので、親の同意なしではできません。初期に行うことで母体への影響も軽減できるので、意志が固まっているのであれば早急に産婦人科を受診することをおすすめします。

手術後のケア

妊娠中絶の手術は、子宮や母体にどうしても負担をかけてしまうものです。そのため、手術後は身体と心のケアをしっかり行い、回復に向けてゆっくり休みましょう。手術後の体調管理や気をつけたいポイントをいくつかピックアップしてご紹介いたします。

妊娠中絶の手術後、特に注意していただきたいのが感染症です。手術後の母体は体力を消耗し、子宮も傷を負った状態ですので、日常生活では清潔と安静を心がけてください。術後1週間は湯船ではなくシャワーだけで済ませ、過度な運動や手術直後の性交渉は避けましょう。

個人差はありますが、妊娠中絶の手術後に生理痛のような鈍痛を感じることがあります。これは子宮収縮による痛みですので、ほとんどの方は痛み止めを飲むと腹痛も治まります。ただ、痛みがひどかったり発熱した場合などは、すぐに当院へ受診してください。

手術後の出血量も個人差が大きいです。ほとんど出血が見られない方もいれば、妊娠中絶の手術から数日経って急に出血する方、また最初から出血が多かったり、血の塊が出てきたりすることもあります。妊娠中絶の時期や子宮内膜の状態などにより量や期間は異なりますが、約1~2週間出血が続いたとしても、少しの出血量であれば大きな心配はありません。ただ出血が多く3日以上続くようでしたらご連絡ください。

手術後の生理について

生理は手術から1ヶ月程度で来ることが多いですが、ホルモンバランスの乱れや心理的なストレスなどで遅れたり、早まったりすることもあります。

手術後は排卵周期がわかりにくく、性交渉をしてすぐに妊娠する場合もあるため注意しましょう。手術から1ヶ月経っても生理が来ない時は、必ず受診してください。

当院では、母体保護法指定医による婦人科の診療を行っておりますので、安心してお任せいただけます。

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里帰り分娩は産後の母体回復に良い!

妊娠中の約10ヶ月かけて大きくなった子宮は、産後6~8週間かけて元の大きさに戻ります。特に産後2週間は、布団を敷きっぱなしにしてとにかく横になって休むことが大切だと言われているため、実家のご家族に協力してもらえる里帰り分娩は母体をしっかりと休ませることができて安心です。

もし、この時期に無理をしてしまうと、回復が遅れるだけではなく育児に必要な体力が蓄えられません。赤ちゃんのおむつ替えや授乳以外は、家族に甘えて身体をしっかりと休めましょう。産後3~4週間になれば、体調を気にしながら少しずつ家事を始めても大丈夫です。

しかし、昼夜問わず赤ちゃんのお世話をするため、少しでも体調が悪いと感じたらすぐに横になって休むようにします。